目標管理制度コンサルティング

目標管理制度とは、経営学の父と言われる米国の経営学者であるピータードラッガーが提唱したマネジメント手法のひとつで、英語では「Management By Objectives」、通称MBOと呼ばれています。その本質的なところは、上司の指示や命令ではなく、「自己統制に基づいて目標を設定・管理する仕組み」です。これを人事評価の手法のひとつとして取り入れたものが、日本において「目標管理制度」として広く認識されているものとなります。
現在、大手企業の約8割が導入しており、評価手法として活用されています。しかし、実際のところ運用が難しく、導入をためらう、あるいは導入しても運用に課題を持たれている企業が多いことも事実です。
人事戦略研究所では、目標管理制度の効果的な活用を目指した制度設計、また既に導入され、課題を抱えておられる企業においては、その課題の解決につながる具体的なご支援を行います。

目標管理制度が果たすべき機能

目標管理による評価は、「期初に仕事の目標を立て、達成に向けて進捗を管理し、その達成度を期末に評価する。目標設定は上位組織の方針・目標との連動性・整合性を重視することで、上司と部下がコミュニケーションを取りながら行なう」というものです。
目標管理には、「組織目標に基づいた個人目標の設定と、設定された目標の達成度を評価することで企業の業績向上につなげる」という経営管理の機能と、「評価した結果を人事考課に連動させ、昇給・昇格や賞与といった処遇につなげる」という人事評価システムの機能の2つがあり、両者のバランスを取る必要があります。

目標管理制度の運用において起こりがちな課題

しかし、どちらか一方しか機能していないと運用において以下のような問題が生じます。多くの企業がいずれかに当てはまるのではないでしょうか。

経営管理機能不全による問題
人事評価システム機能の不全による問題

目標管理制度構築・運用において注意すべきポイント

目標管理制度の導入・運用においては、以下のポイントを踏まえることが肝要です。

  • 自社のマネジメントの特徴とレベルを把握し、どのレベルのしくみであれば運用できるか自社のマネジメントの力量を見極める。
  • 目標だけでは全ての期待成果、貢献を包含することはできないということを理解した上で目標以外にも定量評価項目、定性評価項目など、評価対象の最適な組み合わせを検討する。
  • 目標の難易度は、所属する等級に求められる期待役割、能力にふさわしいものであることが前提となるため、等級基準の定義について再度見直す。
  • 自社に最適な目標設定シート、進捗管理ツールを検討する。
  • 上位目標に基づいて下位目標を連鎖させることから、下位等級社員に上位組織の目標を理解させるうえで重要な役割を担う管理職に対して、目標の意味づけや目標設定力を強化させる研修を検討する。

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目標管理制度コンサルティングの内容

■目標管理制度導入コンサルティング

現行制度の有無にかかわらず、社内各部門の目標設定~進捗管理~評価実施までのマネジメントサイクルを把握し、最適な制度設計を行います。特に目標管理の根底にある「各人が主体的に目標を設定する」という目的と、「組織目標をリンクさせる」という点において、そのプロセスを自社に合った形で最適化しておくことが重要です。人事戦略研究所では、各社の事情に応じて制度設計の段階から、その運用プロセスを可視化し、無理のない制度運用を目指したコンサルティングを行います。

<目標管理制度導入コンサルティングのステップ>

目標管理制度導入コンサルティングのステップ

<アウトプットサンプル>
アウトプットサンプル
■目標添削コンサルティング

目標管理制度の運用フェーズにおいては、必要に応じて目標添削コンサルティングを行います。目標シートをお預かりし、設定された目標について、コンサルタントがその目標内容・達成基準を個別に添削します。添削は主に「目標の具体化・明確化」を中心に行います。
さらに添削内容を踏まえて目標を具体化するための評価者会議を行い、ファシリテーションやアドバイスを行います。また必要に応じて、修正された目標に対する再添削を実施します。

<目標添削コンサルティングのステップ>

目標添削コンサルティングのステップ

<ご支援のイメージ>

目標添削コメントは、目標の具体化・明確化の観点を中心とした内容となります。

修正前目標 添削コメント 修正後目標
部門間でのコミュニケーションの機会を増やし、社内連携を活性化させる。
  • コミュニケーションとは具体的にどのようなものを指すか。また、どのようにそれを実現するか。
  • 「活性化」とは、具体的にどのような状態か。(社内連携の活性化を行う目的・実現したいことは何か、活性化していない状態とはどういう状態か、等の観点から再考)
自ら主導して、部門間での業務状況の共有等を行う会議を月1回開催することで、各部門の業務状況がお互いに分かる状態をつくる。
以上を通じて、現在発生している部門間での業務の2度手間・重複をなくす。
△△の業務のプロセスを見直し、効率化する。
  • 「効率化」とは具体的にどのような状態になれば良いか。(△△の業務の現状の効率はどの程度で、目指すゴールはどのような状態か。可能であれば定量的に記載。)
  • 「プロセスの見直し」とあるが、現状ではどういった部分に問題があり、どのような状態にしていくのか。
現状、3日程度かかっている△△の業務を、2日程度で終わらせられるように、プロセスの見直しを行う。具体的には、「後工程が実施しやすいような入力フォーマットへの変更」「◇◇◇の業務と×××の業務を並行して行えるような体制の確立」を行う。
●●に関する新商品の企画・開発を行い、リリースする。
  • 「リリースする」とは具体的にどのような状態か。(単に開発が終わっていれば良いのか、社員が販売するための体制づくりや周知などがされた状態にするのか、等)
  • 最終ゴールの「リリース」を見据えた際、その過程でのゴール(スケジュール感)はどのような想定か。

●●に関する新商品の企画・開発を行った上で、販売体制が整った状態にする。具体的には、以下を実施。

  • 企画に必要な市場情報等の情報収集(○月まで)
  • 企画書の提出・承認(○月まで)
  • 開発の実施・完成(○月まで)
  • 営業への商品内容説明実施(○月まで)
  • 営業担当の商品理解解促進のための営業同行(○月までに×回程度)
■目標設定面談 同席支援

目標管理制度の運用フェーズにおいて、適正な目標設定が促されるよう、上記目標添削以外にも「目標設定面談」に弊社コンサルタントがオブザーバーとして同席する形でご支援することも可能です。面談への同席支援は、面談における「コミュニケーションの状況」を主に以下の観点でチェックし、面談終了後に評価者へフィードバックを行い、よりよい面談実施を目指します。

<面談チェックのポイント>
  • 面談目的を適切に伝え、ゴールイメージを共有して面談に臨んでいるか。
  • 部下に対して、押し付けではなく、質問を交えた自発的な考えを引き出すコミュニケーションアプローチを行っているか。
  • 最終的な結論を適切にまとめ、合意できているか。
  • 部下への励まし、承認、アドバイス、目標推進に向けた動機付けができているか。
  • 部下が、目標達成に向けた最初の1歩(行動)を具体的にイメージできるよう支援しているか。
■各種研修プログラム

適正な目標設定には、評価者の制度に対する主旨理解、目標設定スキルや部下指導スキル向上が欠かせません。人事戦略研究所では、評価者の課題に応じて様々な研修プログラムをご提供しております。

● 部下の目標設定の導き方を学ぶ「目標設定スキル強化研修」

● 評価面談の効果的な実施方法を取得する「面談スキル強化研修」

● 自発性とやる気を高めるコミュニケーション力を養う「コーチング技能向上研修」

上記プログラムの詳細は、「評価者研修」ページをご覧ください。

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