役員報酬コンサルティング
役員報酬制度は、役員に対する期待役割を明確にし、その役割にふさわしい目標に向かって業務を執行し、組織活性化や業績向上への貢献度を処遇に反映することが重要です。
評価を業績連動とし、報酬に直結させるなどのインセンティブを盛り込むことで、全社経営への意識を高め、事業目標の達成につなげることができます。経営陣の意識改革は、中長期的な企業価値の向上につながります。
また、役員報酬は従業員に支払う給与・賞与と比べ、様々な制限が税務上で課されており、決定した報酬額が会社の資金繰りを左右する要因にもなります。世間相場も踏まえたうえで、税制面にも配慮した構成とすべきです。
中小企業から上場企業まで、組織の発展ならびに経営課題の解決に繋がる、役員報酬制度設計のご支援をいたします。
>>より詳しい情報は、専門サイト「役員報酬.com」をご覧ください。
このような課題に
- 業績連動報酬を導入し、役員の意識改革につなげたい
- 他社水準に加え、社員の人事制度との整合性も考慮し、適切な報酬額としたい
- 透明性の高い報酬制度で、株主や親会社などステークホルダーからの安心感を得たい
- 資金繰りに最適な役員報酬の額や支払い方法を知りたい
- 執行役員制度の導入や退職慰労金制度の改定を検討したい
コンサルティングメニュー
貴社の状況に応じて、最適な制度構築をご提供します。
- 役員制度
― 各種取締役制度設計、執行役員制度設計、選任基準ならびに役員規程修正 - 役員報酬制度
― 役員報酬制度設計、報酬水準調査、報酬構成設計、個人別シミュレーション - 役員評価制度
― 役員評価制度設計、役員評価基準設計、役員評価項目・ウェイト設計、役員評価表の作成 - 退職慰労金制度
― 退職慰労金制度設計、移行シミュレーション - 定年制度および退任後処遇制度
― 定年制度設計、退任後処遇制度設計
その他にも、弊社の強みである組織開発/人事戦略/人材育成という観点から、役員関連コンサルティングについて、ワンストップでご支援を行います。
役員報酬制度 設計・分析診断 例
非上場グループ企業の役員報酬制度設計例
1.役員報酬制度(取締役および執行役員)
- 役員報酬 = 役割報酬 + 評価報酬(役割報酬×評価報酬率) + 業績報酬 とする。
- 役員報酬年額の1/12を月々支給する。
- 役割報酬は、以下の役割ランクに基づき、役割報酬表の額とする。新任役員については、原則として、役員就任前の年収を上回る役割報酬額(役割ランク)に位置づける。
- 評価報酬は、各人の評価に基づき、役割報酬額に評価報酬率を掛け合わせた額とする。
役割ランク
ランク | A社、B社 | C社、D社 | E社、F社、G社 |
---|---|---|---|
1 | 代表取締役 | ||
2 | 取締役副社長、専務取締役 | 代表取締役 | |
3 | 常務取締役 | 取締役副社長、専務取締役 | 代表取締役 |
4 | 取締役(各人の役割の大きさ等に応じて決定) | 常務取締役 | 取締役副社長、専務取締役 |
5 | 取締役(各人の役割の大きさ等に応じて決定) | 常務取締役 | |
6 | 取締役 | ||
7 | 執行役員(各人の役割の大きさ等に応じて決定) | 執行役員(各人の役割の大きさ等に応じて決定) | 執行役員(各人の役割の大きさ等に応じて決定) |
8 |
役割報酬表 単位:万円
ランク | 月額 | 年額 |
---|---|---|
1 | 200 | 2,400 |
2 | 180 | 2,160 |
3 | 160 | 1,920 |
4 | 140 | 1,680 |
5 | 120 | 1,440 |
6 | 100 | 1,200 |
7 | 90 | 1,080 |
8 | 80 | 960 |
評価報酬率
評価 | 評価報酬率 |
---|---|
SS | +15% |
S | +10% |
A | +5% |
B | ±0% |
C | -5% |
D | -10% |
E | -15% |
- 5. 業績報酬は、前期のグループ経常利益額が一定水準を超えた場合、各人の役割報酬月額に各社業績状況を反映して、グループ経営会議で決定する。
2.役員慰労金制度
- 退職慰労金額 = 職責ポイント×単価(10,000円) とする。
- 社員(執行役員含む)が取締役に就任する際には、その時点で社員退職金を支払う。
職責ポイント
職責ランク | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
取締役 | 250P | 225P | 200P | 175P | 150P | 125P | 112.5P | 100P |
3.役員定年制
- 役員定年年齢を以下のように定め、定年年齢に達した任期満了をもって退任する。
- ただし、特別な事情がある場合には、取締役会等の推薦を受け、グループ経営会議承認を経て決定し、定年後も任期を延長することがある。
代表取締役 | 副社長 | 専務取締役 |
---|---|---|
68歳 | 65歳 | 65歳 |
常務取締役 | 取締役 | 執行役員 |
63歳 | 63歳 | 60歳 |
4.相談役・顧問制度
- 取締役退任後は、グループ経営会議承認により、相談役・顧問として処遇する。
- 相談役は、役割ランク3以上の職位にあった者とする。
- 顧問は、役割ランク4以下の職位にあった者とする。
- 相談役・顧問としての契約期間は、原則として役員退任後2年間とする。
- 報酬額は、役割報酬の50%を目安に決定する。
- 執行役員退任後は、社員定年再雇用制度に沿って処遇を決定する。
上場企業の役員報酬水準の分析診断例
テーマ | 内容 |
---|---|
1.上場企業平均比較 | 職位別の役員報酬額について、入手可能な上場企業平均との比較検討 |
2.同業他社比較 | 上場同業他社を10社程度ピックアップし、直近期の役員報酬、役員賞与、株式報酬の1人当たり水準を比較検討 |
3.同業他社収益性比較 | 2の上場同業他社と収益性比較を行い、役員報酬額との関連を調査 |
4.同業他社従業員平均 年収比較 |
2の上場同業他社と、社員平均年収に対する役員報酬水準倍率について比較検討 |
5.報酬内訳分析 | 役員報酬と役員賞与の割合、退職慰労金の水準について同規模企業平均との比較検討 |
6.職位別役員報酬比較 | 職位別の役員報酬額について、同規模企業平均との比較検討 |
7.妥当水準試算 | 1~6までの分析を基に、客観的に御社の平均役員報酬額および職位別妥当水準、報酬項目別割合を試算。 |
コンサルティングの流れ
役員報酬制度は、企業が目指すべき経営目標、経営戦略によって異なった形となるべきです。
現状分析から施策の実施まで各社に合わせて業務設計いたします。
Step1 (1ヶ月目) 現状分析 |
定性的な要素も加味しながら、定量的なデータに基づき、分析を実施します。 報酬額については、内部公平性・外部競争力のバランスや、各役員の役割の大きさを測定し、能力・業績に応じているかを分析します。また、役員構成においても、年齢・人数推移から、組織改定の必要性について分析します。 経営理念・戦略展開や現状認識をヒアリングし、分析結果を擦り合わせながら、貴社の課題・将来リスクを明らかにしていきます。 |
---|---|
Step2 (2ヶ月目) 方針検討 |
分析結果から抽出された課題や将来リスクを整理し、今後の方針を検討します。 様々な観点から総合的に方針検討し、貴社の経営方針の沿った最適な施策をご提案します。 |
Step3 (3~4ヶ月目) 詳細設計 |
定めた方針に従い制度設計を行います。各種資料の整備、最適な評価ツール、進捗管理ツールの作成など、具体的な運用改善に取り組んで行きます。報酬の設計については、同業他社との比較も交え、シミュレーションを繰り返し検討します。 |
Step4 (5か月目以降) 導入支援 |
新制度についての報告会や取締役会などの、導入フェーズにおける支援を行います。 また、役員報酬に関する支援のみならず、役員や次期経営人材の育成制度設計、研修実施、施策アドバイスまで、ワンストップで貴社の発展をサポートします。 |
コンサルティング費用、お見積り
コンサルティング費用、支援スケジュールについては、企業規模、取組内容、支援体制に応じてお見積り・ご提案させていただきます。