目標管理 第8回 目標管理で挫折する4つのタイプとその対策
目標管理
なかなか目標に届かず挫折してしまう人は、結果だけを見ると同じように見えても実は4つの違うタイプに分かれます。多くは性格によりますが、目標の内容によりタイプが分かれることもあります。挫折してしまう4つのタイプは、次の通りです。
A:勢いタイプ
B:壮大タイプ
C:余裕なしタイプ
D:遭難タイプ
それぞれの特徴と対策を紹介します。
A:勢いタイプ
最初の勢いはありますが、計画性がなく、途中でダメになります。しかも、楽観的であまり反省もしないタイプです。このタイプの場合、どんなことでもよいのでとにかく行動し続けることが重要です。例え、それが他人から見てレベルの低いことであったとしても、です。行動をし続けること自体が達成への近道になります。
B:壮大タイプ
「やっぱり無理だった」と途中で嫌になるタイプです。このタイプの場合、「理想の姿」を思い描いてかなり高度な厳しい行動計画を立てていることが多いです。理想と現実のギャップで嫌になっていきますので、行動計画を「高度な理想」のレベルから落としてさらに落とす、くらいのところまで持ってきてはじめて「適切なレベル」の行動計画になります。レベルを落とすキーワードは、対象や行動レベルについて「範囲を狭くする」「絞る」です。
C:余裕なしタイプ
しっかりとした計画を立てますが、日常に追われて余裕がなくなり、結局手をつけないという、いわゆる真面目な方に多いタイプです。このタイプの場合、余裕のなさでどうせ実行できないことはわかっているのですから、なるべく行動計画を軽くし、時間をかけないことです。時間をかけないためのキーワードは、対象や行動レベルについて「回数を落とす」「短くする」です。
D:遭難タイプ
上司から言われたりして、目標を一応は立てますが、主体性がないため何をしてよいかわからず、結局何もしないタイプです。このタイプの場合、他の人に聞いたり調べたりして、ひとまずそのやり方を真似するようにします。
ただし、自分に合っているかどうかわからないため、たくさん行動事例を集めてピンと来るものを設定してみます。その際、レベルが高く難易度の高い行動だと挫折してしまいますので、レベルを落とす・時間をかけないようなものにしてください。
あなたのタイプはどれでしょうか。少しずつ全部あてはまったり、目標の内容によって違ったりするかもしれません。いずれにしても、自分や目標がどのようなタイプなのかを知ることが目標達成へと近づいていくことになります。
執筆者
佐藤 耕一
(人事戦略研究所 パートナーコンサルタント)
鉄道会社にて信号通信設備及びITシステムの設計業務を担当し、その後、教育事業会社で管理本部長として学習塾の運営と教育機関向け経営コンサルティング業務に携わる。前職では、電子部品メーカー系列のコンサルティングファームにて人事コンサルティング業務に携わるとともに、部長として同事業部門を率いる。国内外にて、中小企業から一部上場の大企業まで様々な規模を対象にし、あらゆる業種業態への人事諸制度の導入・運用実績がある。経営統合や分社化、経営破綻後人事、新設労働組合対応、海外法人、医療、介護、特殊法人など、豊富な事例と経験があり、特に運用に強みを持つ。
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。
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