評価表のシンプル化➁

前回に引き続き、「評価表のシンプル化」に向けた具体的な見直し方法についてお話します。
 
今回は、評価表の「評価コメント欄」について
 ・どれくらいのスペースがよいのか?
 ・評価者全員のコメント欄を設ける必要はあるか?
について考えてみたいと思います。
 
そもそも、評価コメント欄は何を書けばよいものでしょうか。
 
評価コメント欄とは「評価の全体を見渡した所感」を記入するものです。
ポイントとしては
 ・良かった/問題があった点を、具体的かつ端的に表現すること
 ・来期への期待事項や成長課題を明確に伝えること
が挙げられ、被評価者のフィードバックにつながる情報を整理し、提供することを目的とした欄となります。
 
当然ながら、評価コメント欄の記入をもってフィードバックが完了するわけではありませんし、面談にてフィードバック予定の内容について、コメント欄に全て記入する必要もありません。
面談の準備については、別途行えば良いのです。
 
よって、評価コメント欄は、ポイントを押さえたコメントができるスペースで十分です。
必要以上のサイズのコメント欄は、記入者の負担感につながったり、コメント欄を埋めようとすることで、冗長な内容になったりする可能性があります。
 
また、普段から被評価者との接点が少ない二次評価者、最終評価者については、一次評価者と比較すると的確なコメントを書きづらい(上記ポイントをおさえた内容を記入しづらい)ことから、負担感を軽減するために評価コメント欄を少し小さくしても良いと思います。
あるいは、評価コメント欄の目的を踏まえた上で、記入必須としない・無くしてしまう、といった選択肢も検討してみてください。
 
なにげなくコメント欄を設けている場合は、上記を見直すことでシンプル=扱いやすく感じられると思います。ぜひお試しください。

執筆者

西澤 美典 
(人事戦略研究所 シニアコンサルタント)

前職の製造系ベンチャー企業では、営業・人事・総務・WEB制作担当等の実務に従事。
経営者の間近で幅広い業務に携わり、様々な企業や人との出会いを経て、「働く人々の毎日や職場を、より生きがいを感じることのできるものにしたい」という志を持ち、新経営サービスに入社。
経営者と共に、人事制度をキッカケにして、組織で働く人を元気にできるコンサルティングを心掛けている。
設計段階から、先々の運用をイメージした、組織になじみやすい制度づくりを行っている。
全米・日本NLP協会認定 NLPマスタープラクティショナー。

※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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