評価表のシンプル化①

いま自社でお使いの評価表の「使い勝手」はいかがでしょうか。
 
ある程度、使い慣れてくると、そのフォーマットであることが当たり前になってくるため、 多少の不便さを感じても、見直しをされずにそのままされているケースがあります。
 
 ・ウェイトや点数按分の計算に煩雑さがある
 ・評価者コメント欄の存在が負担になっている
 ・評価表を管理するのが大変(紙・データ)  ……etc.
 
今回から数回に分けて、「ウェイトや点数按分の計算に煩雑さをなくしてシンプル化する」具体的な方法についてお話したいと思います。
 
多くの評価表は、100点満点化するために各評価項目の素点にウェイトを掛け合わせたり、按分したりして調整を行います。
どの評価項目もまずは一律の素点をつけ(例:0~4点)、さらに評価項目ごとにウェイト(例:×2,×3)を設定すれば、各評価項目の100点に占める割合を変えることができ、重要な評価項目であるというメッセージになります。
 
実際に評価を行う際、パソコンなどの情報端末上でデジタルに評価が済むのであれば特に問題ありませんが、これを紙でやるとなると途端に煩雑になり、どこかで手計算や転記などアナログ的な作業が必要です。
そうなると、点数計算に間違いがないかなど、評価者や人事部が評価表のチェックするという業務が生まれてきます。
ここには、できるだけ時間を割きたくないものです。

 

対策として、例えば、以下の手法などが考えられます。
 
【点数計算がしやすい評価項目数や構造にする】
[例]
 ・重要な項目に絞って全評価項目を一律点数にする(10点×10項目=100点)
 ・評価内容に応じて一律点数にする(成果評価を8点×5項目+行動評価を6点×10項目=100点 など)
 
[特に気を付けるポイント]
 ・何点が「期待レベル」にあたるのかモノサシをはっきりさせておく
 (10点満点なら、何段階でつけていいのか?何点が合格ライン/期待水準なのか?)
 ・点数計算しやすい評価項目数にとらわれ、重要な評価項目を省いてしまわないよう留意する
 
【点数を用いない】
[例]
 ・各評価項目それぞれを、s・a・b・c・dで評価 → 総合評価でS・A・B・C・Dを決定
 
[特に気を付けるポイント]
 ・各評価項目のs~dと総合評価のS~Dのモノサシをはっきりさせておく
 ・評価者個人の評価傾向や評価エラーが顕著に表れやすいため、評価者の自己理解や基準のすり合わせを行う

 

ウェイトや按分がない評価表の構造であれば、過程の計算ミスは減りますし、チェック業務の負担を削減できます。
複雑に見えていた評価表がスッキリして、社員から「わかりづらい」の声を減らすこともできるでしょう。
これまでの当たり前や常識を一度疑ってみることをお勧めします。
 
次回も引き続き、シンプル化の手法についてお話します。
 
 
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執筆者

西澤 美典 
(人事戦略研究所 シニアコンサルタント)

前職の製造系ベンチャー企業では、営業・人事・総務・WEB制作担当等の実務に従事。
経営者の間近で幅広い業務に携わり、様々な企業や人との出会いを経て、「働く人々の毎日や職場を、より生きがいを感じることのできるものにしたい」という志を持ち、新経営サービスに入社。
経営者と共に、人事制度をキッカケにして、組織で働く人を元気にできるコンサルティングを心掛けている。
設計段階から、先々の運用をイメージした、組織になじみやすい制度づくりを行っている。
全米・日本NLP協会認定 NLPマスタープラクティショナー。

※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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