コーチングを実践しよう① ~コーチング活用の場面~
教育・能力開発
前回まで、コーチングの基本スキルをいくつかご紹介してきました。
コーチングのスキルはまだまだ沢山ありますが、スキルばかり覚えても実際に使い切ることはできません。これからは実践していく中で、少しずつご紹介していくことにします。
では、いよいよ実際にコーチングを始めてみましょう。
実際にコーチングをするきっかけとしては、
1)日常業務の中で、部下からなんらかの相談を持ちかけられた場面
2)部下の様子が気になる時に上司から声をかける場面(問題を抱えて大変そうな時など)
3)人事評価などで面談(目標設定面談やフィードバック面談)をおこなうとき
4)日常業務の報告(営業報告)などで、次のアクションを考える場面
5)部下になんらかの新しい業務依頼を行うとき
などが考えられます。
1)においては、部下に相談された案件を「自分で考えさせる」という大切な機会です。また、2)においては、部下の悩みを共有し、その解決策を考えるきっかけとなり、実際に具体策を見つける手助けにもなるでしょう。
3)のような面談の場面では、じっくり時間をかけてコーチングする最適なケースです。評価結果のすり合わせなどにおいて、部下の考えを引き出して思考を深め、次の目標や課題を設定する際に役立ちます。
4)では、日常的に部下の思考を深める訓練になりますし、5)の場面でも、部下の理解度合いを確認したり、業務のゴールイメージなどを持たせることで、取り組みへのモチベーションを高めるきっかけにつながります。
さて、周囲を見渡してみて、どんな場面が考えられるでしょうか?
執筆者
川北 智奈美
(人事戦略研究所 マネージングコンサルタント)
現場のモチベーションをテーマにした組織開発コンサルティングを展開している。トップと現場の一体化を実現するためのビジョンマネジメント、現場のやる気を高める人事・賃金システム構築など、「現場の活性化」に主眼をおいた組織改革を行っている。 特に経営幹部~管理者のOJTが組織マネジメントの核心であると捉え、計画策定~目標管理体制構築と運用に力を入れている。
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。
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