ホーム > ブログ > 人事ブログ > 等級基準書の活用①

関連ブログ

新着記事

カテゴリ

月別アーカイブ

等級基準書の活用①

2022年01月10日 カテゴリ:人事制度

執筆者:辻 輝章

人事戦略研究所 コンサルタント

自らの調査・分析を活用し、顧客の想いを実現に導くことをモットーに、国内大手証券会社にてリテール営業に従事する。様々な企業と関わる中で、社員が自ら活き活きと行動できる企業は力強いことを体感。"人(組織)"という経営資源の重要性に着目し、新経営サービスに入社する。 第一線での営業経験を活かして、顧客企業にどっぷりと入り込むことを得意とする。企業が抱える問題の本質を見極め、企業に根付くソリューションを追及することで、"人(組織)"の活性化に繋がる実践的な人事制度構築を支援している。

等級制度を導入されている企業においては、各等級の定義を文章化したもの(以下、等級基準書として表現)を整備されていることと思います。

各等級に求める要件の違いを明確に表現するためにも整備すべき等級基準書ですが、実態としてはなかなか活用し切れずに、社員に浸透することなく形骸化してしまっているというケースも多いのではないでしょうか。

本シリーズでは、等級基準書の活用方法に触れた上で、社員に浸透させるためのポイントについて考えていきたいと思います。

【等級基準書の活用方法】

1.昇降格判定のために活用する

昇降格とは一般的に等級の上がり下がりを指す言葉として用いられますが、その昇降格の際に等級基準書を参考にするという活用方法が挙げられます。例えば、ある社員を上位等級に昇格させるか否かを検討する際に、上位等級の基準と照らし合わせて、"その基準を満たしているのか(もしくは満たす見込みがあるのか)?"をチェックしていくような活用イメージを持っていただければと思います。


2.人事評価の要素の一つとして活用する

等級基準書は各等級に求める要件を示したものであるため、その要件の実践度合いを定期的に人事評価としてチェックしていくという活用方法も挙げられます。但し、等級基準書の内容によっては、そのままでは人事評価には使いづらいといったケースも想定されるので注意が必要です。例えば、等級基準書の内容が"積極性"といったような情意的な内容を表現していたり、"クレーム対応力"といったような評価期間内に必ずしも発生するとは限らない事象が表現されていたりする場合には、評価の際の基準となる表現を追加したり、評価項目としては使わないといったような工夫を施しながら活用することをお勧めします。


3.人材育成のために活用する

評価者の方々とお話しする機会が多々ありますが、そのなかで、"人材育成のために部下にどのようなコミュニケーションを図れば良いのかが分からない"という悩みを耳にすることがよくあります。確かに何でも自由に指導してくださいとなると難易度が高いかもしれませんが、苦労して整備した等級基準書を活用しない手はありません。等級基準書には、会社が社員に求める要件が表現されています。等級基準書に記載された観点を参考にしながら部下の現状と照らし合わせると、必ず何かしらのギャップが生じるはずです(ギャップがないような優秀な部下の場合は、上位等級の基準と照らし合わせてギャップを生じさせましょう)。それらギャップをヒントとすれば、自ずと部下とのコミュニケーションの内容について焦点が絞られてくるはずです。

加えて、等級基準書は、被評価者自身が自らの成長のためにも活用できるということも押さえておかなければなりません。評価者が人材育成に活用するだけではなく、社員全員が自身の成長のために等級基準書を活用できている、そのような状態が理想であると言えるでしょう。


以上、今回は等級基準書の活用方法について紹介しました。次回は、等級基準書を社員に浸透させるためのポイントについて考えていきたいと思います。

バックナンバー

※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

メニュー