キャリアパスの見える化⑫
分析・診断
今回も前回に引き続き、等級基準書作成のポイントをお伝えします。
ポイント②_社員が理解できるように、日常用語や業務用語を交えること。
等級基準書の活用用途は、社員の等級判定に活用することです。また、人事評価や人材育成にも活用することが可能です。このような活用用途を想定すると、等級基準書の内容はなるべく具体的で、かつ社員が理解できるものであった方がよいでしょう。
では、社員が理解できる等級基準書を作成するためには、どういった点を工夫するべきでしょうか。作成過程におけるポイントを整理すると以下の通りです。
●用語、言葉の使い方
・会社で日ごろから使われる日常用語や業務用語を織り交ぜる
・社員が普段から使う言葉で記述する
●文章量
・社員に伝えたいことをなるべく端的に表現する。
(文章をじっくり読まずとも、見て分かるレベルが理想)
実際の作成過程では、
(1)文章を作成する
(2)上記2つのポイントを踏まえて、チェックする
(3)文章をブラッシュアップする
といった流れで、等級基準書をじっくりと練り上げてもらえればと思います。
なかなか骨の折れる作業になりますが、社員が理解できる等級基準書にするためにも時間をかけて頑張ってみてください。
執筆者

岸本 耕平
(人事戦略研究所 マネジャー)
前職では人的資本の最大化の実現を目指し、人事管理ソフトの開発・保守業務に従事。新経営サービス入社後は、50社以上の支援実績をもち、人事評価・賃金制度構築や教育制度構築、中期経営計画策定、管理職研修など幅広いコンサルティングを手掛けた。
昨今トレンドとなっている人的資本経営・人的資本開示に関する研究も深めており、その知見を活かしたコンサルティングに定評がある。
ISO30414リードコンサルタント/アセッサー
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。