キャリアパスの見える化②
分析・診断
今回から、キャリアパスの見える化に向けた具体的な検討プロセスを見ていきたいと思います。
Step1:基軸となるポストを設定する
前回お伝えした通り、キャリアパスとは単なるキャリアアップの順序を示すだけでなく、どのように人材を育成していくか?という意味合いも含んでいます。そう考えると、次の2点が設定における要諦といえるでしょう。
①自社の事業戦略や組織運営の要であるか?
②既存社員のキャリア志向に合致しているか?
上記2点を踏まえると、業種業態等によって若干の違いはでてきますが、多くの中小企業では、中間管理職ポスト(課長、マネージャー、店長・施設長 等)を設定するとよいでしょう。
Step2:基軸となるポストに求める役割を整理する
基軸となるポストが決まれば、そのポストに会社としてどのような役割を求めるかを整理します。例えば、課長の役割ならば、業績管理、人材育成・・・といった具合です。すでに人事制度がある会社であれば、現行の役割基準や人事評価シートを参考にしながら、会社として求める役割を検討していくとスムーズでしょう。
今回のお話はここまでです。次回は、「どのようにキャリアアップさせるか(≒育成するか)」という切り口から今回の続編をお伝えしていきます。
執筆者

岸本 耕平
(人事戦略研究所 マネジャー)
前職では人的資本の最大化の実現を目指し、人事管理ソフトの開発・保守業務に従事。新経営サービス入社後は、50社以上の支援実績をもち、人事評価・賃金制度構築や教育制度構築、中期経営計画策定、管理職研修など幅広いコンサルティングを手掛けた。
昨今トレンドとなっている人的資本経営・人的資本開示に関する研究も深めており、その知見を活かしたコンサルティングに定評がある。
ISO30414リードコンサルタント/アセッサー
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。