人事評価のフィードバック面談3つのポイント

納得感のある人事評価のためにはフィードバックが必須です。面談を適切に行うための方法や留意点は多岐にわたりますが、本稿では面談の時間を有意義なものにするために、3つのポイントをご紹介いたします。

 

■人事評価のフィードバック面談3つのポイント

①いきなり本題に入らない

評価面談は非常に緊張する場面です。重苦しい雰囲気で面談がスタートしてしまうと、被評価者はその場の空気に敏感となり、思ったことを素直に言い出しづらくなってしまいます。いきなり本題には入らず、面談の冒頭にアイスブレイクを挟むとその場の雰囲気が和みます。最近の出来事や趣味など、軽い話題から入り、本人が話しやすい環境をつくりましょう。

 

②まずは被評価者の話を聴く

アイスブレイクの終了後、まずは自己評価のヒアリングを行いましょう。先に評価結果を伝えてしまうと、被評価者側はその後の話を上司に合わせて、本音を言い出しにくくなる可能性があります。スムーズな進行のため、評価期間中の目標の達成度合いや注力したポイントについて、被評価者に事前に振り返りを行ってもらうと良いでしょう。

 

③悪い評価ほど事実に基づいて説明する

評価者から評価結果をフィードバックする際のポイントとして、悪い評価ほど事実に基づいて説明する、というものがあります。被評価者が理解・納得できるよう、評価根拠を具体的事実に基づいて詳細に説明します。なぜこの評価なのか、質問があった場合に、具体的事例や数字を出して回答できればベストです。

効果的な伝える手法として、SBIモデル(Situation-Behavior-Impact(状況-行動-影響))というものがあります。具体的には、
 
 ・状況(Situation):フィードバックの対象となる事象が発生した際の状況を明確化する

 ・行動(Behavior):その状況において、観察された特定の行動を説明する

 ・影響(Impact):その行動が周囲に与えた影響を伝える
 

の3つの要素を押さえて説明することがポイントです。

 

例えば、営業マンの部下を指導する際に、

 「いつも一方的な押し売りではダメだよ」

ではなく、SBIモデルに当てはめて、
 
「先月の××工業に対する営業訪問のときの話だけど(状況)、

 先方のニーズを確認せずに、いきなりサービス説明を行っていたよね(行動)。

 それでは的を射た話が出来ず、関係性が築けず受注にもつながらないよ(影響)」
 
といった形でフィードバックすることが理想です。

事実に基づき話を展開するため、内容が理解しやすく、結果的に評価者の内省を促す効果が期待できます。但し、フィードバック面談のときに初めて言うのではなく、普段から事あるごとに伝えておくことが、効果的な指導の面でも納得感のある評価の面でも重要です。

 

今回は、フィードバック面談の時間を有意義にするためのポイントを3つご紹介しました。参考にして頂ければ幸いです。

 

 

執筆者

鈴江 遼 
(人事戦略研究所 コンサルタント)

大学では人事組織経済学を専攻し、人的資本や行動経済学等の理論を学ぶ。企業内の人事ヒアリング調査を行った経験から、「人事制度の構築・運用のいろはを学び、会社経営の支援がしたい」という思いを持ち、新経営サービスに入社。
常に論理性と一貫性を保ち、本質を突いたアドバイスができるコンサルタントを目指し、日々挑戦している。

※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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