戦略人事を支える情報技術 選択編

これまで分野ごとの人事を支えるwebサービス(HRテック)を3種類紹介いたしました。また、前回はHRテックを社内に導入する際の手順を解説いたしました。

 

戦略人事を支える情報技術 教育編

戦略人事を支える情報技術 定着編

戦略人事を支える情報技術 採用・配置編

戦略人事を支える情報技術 導入編

 

上記ブログで紹介したサービス以外のHRテックも多々あります。また、教育・定着・採用・配置の分野を問わず、新たなサービスが次々と生まれてきています。数多あるHRテックの中から自社に必要なものを選ぶには、どうすればよいでしょうか。

もちろん、前回の導入編で紹介したレビューサイト等で、既に使っている人の声を見ることはできます。

ITreview – ビジネス向けソフトウェアとクラウドサービスのレビュー・比較サイト

 

しかし、まだユーザーが少ないサービスであり、実績や自社に業界や規模が近い会社のレビューもほとんどない状態では、そのサービスが自社の抱える課題に有効かどうか見極めるのが難しいのではないでしょうか。中でも最先端のサービスは魅力と危険が隣り合わせの状態にあります。

 

「先行者利益」ということばもある通り、競合他社より先に良いサービスを使えるなら、それに越したことはないでしょう。しかし、デメリットや売り込み文句の真偽がわからない状態で手を出すと、思っていたのと全然違うHRテックを購入してしまうリスクがあります。「AIで課題を解決!」というような言葉だけで、心を動かされてしまう方もいらっしゃるでしょう。選択する際は、自分の中に何らかの軸を持つことが必要です。

 

そこで今回は、特にAIを使ったHRテックを選択する際に役立つ資格を紹介いたします。G検定という「AIをビジネスに活用する能力」を問う資格です。私自身、社内や顧客に合ったHRテック選定等を行う上で、とても助かっています。G検定は、2022年1月現在、約45,000人の合格者がいて、合格者だけが入れるweb上のコミュニティ(slack)があります。

G検定とは – 一般社団法人日本ディープラーニング協会【公式】

 

受験勉強の最中とその後に、AIに関する知識と知恵が身につくので、メリットとデメリットや真偽を見極められやすくなります。結果として、自社や自部署に合うHRテックの選定に役立ちます。

 

また、合格者限定コミュニティの中に様々なグループがあります。そこで質問、アンケート回答依頼、仕事のお願い等ができるので、不安な場合はそれらに頼ることもできます。私が運営しているAI人事のチャンネルもあるので、いつでも質問をお待ちしています。

 

G検定を通して、HRテックに関する審美眼と、将来役に立つ人脈を身に着けませんか?

執筆者

町田 耕一 
(人事戦略研究所 コンサルタント)

大手IT企業にて、自社システム企画・顧客への人事給与システム導入・人事総務等の実務に従事、それぞれで製品化・予定の1/4の納期での導入・迅速な業務遂行による部署内表彰などの成果を出す。
新経営サービス入社後は、人事・情報技術の知見を活かし、人事制度策定・運用だけでなく、HRテックの導入と運用に対する顧客や社会への提案も積極的に行っている。新経営サービス内でのHRテック導入と運用も担当しており、各企業に合うHRテックの導入と運用に明るい。
G検定(AI活用検定)に2019年3月合格後、E資格(AI作成能力)合格者との限定コミュニティ(CDLE、5万名以上所属)で活動。「NEWS+」グループのリーダー。2022年、貢献に対するメンバーの投票等で決まる最優秀賞をグループ・個人とも受賞。
AIに関する法律や倫理を考える「AIリーガル」グループのメンバーでもあり、英国王室公認品質協会(CQI|IRCA)から、世界80か国、2万名以上の会員に発刊された『Quality Magazine』誌2022年秋号のAI特集記事への寄稿にも協力。

※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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