データでみる人事評価制度 ②
人事考課(人事評価)
評価結果のフィードバックを部下に行っていますか?
評価結果をフィードバックしている企業は、87.4%です。また、フィードバックは、
・個別の面談において (91.0%)
・記入済みの評価表を使用して (56.3%)
・全社員に行っている (89.6%)
という結果がでています。
では、その面談時間は、どの程度でしょうか?
・15分未満 : 8.4%
・15分以上 30分未満 :37.1%
・30分以上 1時間未満 :23.3%
・1時間以上 : 0.5%
(・目安時間は決めていない :30.2%)
※ 以上、全て労政時報2014年調べ
多くの企業では、面談時間を1時間もとっていません。仮に30分の面談時間を想定すると、評価者の半年の労働時間(約1,043時間)においては、わずか0.05%です。
「人事評価は人材育成の為に」ということをよく耳にします。
人事評価において「出来ていること」「出来ていないこと」を明確にし、フィードバック面談の場を通じて被評価者にこれを伝え、成長・改善を促します。
ただし、評価者の労働時間のわずか0.05%の時間を割くだけで、部下が成長するはずもありません。あくまで、半年間のOJTの総まとめが精々です。
逆に言うと、いかに日常業務でのOJTが必要か、ということが分かる数字です。
執筆者
森谷 克也
(人事戦略研究所 所長)
5~10年先の内部・外部環境を想定し、企業の成長を下支えする 「組織・人事戦略」 の策定・運用が図れるよう、 ≪経営計画-人事システム-人材育成≫ を連動させる組織・人事戦略コンサルタントとして実績を積んでいる。また、カタチや理論に囚われない、「中小企業の実態に即したコンサルティング」 を身上とし、現場重視で培った独自のソリューションを多く開発している。
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。