企業人の平均年齢は41歳

厚生労働省調査の平成21年賃金構造基本統計によると、短時間労働者を除く従業員10名以上企業の労働者平均年齢は、 41.1歳(男子42.0歳、女子39.4歳) となっています。
 
業種別に見ても、
 
・建設業 43.7歳(男子43.7歳、女子42.2歳)
・製造業 41.5歳(男子41.3歳、女子41.8歳)
・卸売業 41.1歳(男子42.3歳、女子37.9歳)
・小売業 39.0歳(男子39.3歳、女子38.5歳)
・金融業 40.4歳(男子42.0歳、女子39.7歳)
 
と小売業を除いて、軒並み40歳を超えてきました。
 
もちろん少子高齢化のトップランナーといわれる日本ですから、放っておいても社員の平均年齢は上がっていきます。しかも、改正高年齢者雇用安定法により60歳定年以降の雇用が義務化されるようになり、一方で多くの会社が新卒採用を抑制しているのですから、更に輪をかけて企業の高齢化は進んでいきます。
 
私は以前より小売業においては、「30歳 VS 40歳の戦い」が繰り広げられていると主張してきました。小売業は社員の平均年齢が30歳くらいの時は利益を出せるが、40歳に近づくに従って急速に採算が悪化するという説です。
 
現在小売業の中で40歳前後の業態といえば百貨店や大手スーパー、30代前半はドラックストア、20代後半は都市型家電量販店といった具合です。たとえば眼鏡チェーン店なども、平均年齢が30歳前後だった20年以上前は高収益業種だったものが、現在では軒並み大手眼鏡店が35歳を超え、不採算業種に転落してしまいました。
 
このように見れば、現在は高収益企業が多いドラックストアや家電量販店においても、出店ペースが止まりつつあることから、平均年齢が上昇し、徐々に低収益業種の仲間入りをしていくという予測が成り立ちます。
 
小売業の場合、一部のPB商品などを除いては、同業他社の店舗と同じものを販売しています。例外は、ユニクロやH&M、ZARAといった製造直販の店舗ですが、これらの会社はメーカーと位置づけた方がよいかもしれません。すなわち、同じものを販売している場合には、若い会社の方が圧倒的に強いということです。多くの小売業では、年齢が上って平均賃金が上るほどには、社員の生産性は伸びないからです。
  
実は、これは小売業だけの現象ではありません。多くの会社が平均年齢の上昇と反比例して収益が悪化しているのです。
 
では、社員の平均年齢を引き下げるには、どうすればよいのでしょうか。
次回は、この難解な問題への解決策を考えていくことにしましょう。

執筆者

山口 俊一 
(代表取締役社長)

人事コンサルタントとして20年以上の経験をもち、多くの企業の人事・賃金制度改革を支援。
人事戦略研究所を立ち上げ、一部上場企業から中堅・中小企業に至るまで、あらゆる業種・業態の人事制度改革コンサルティングを手掛ける。

※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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