オンライン会議活性化のポイント①
組織開発
昨年以降、テレワークも増え、外部との打合せだけでなく、社内会議もオンラインで行われている企業様が多いことかと思います。どこでも参加できて、タイムロスも発生しにくいため、非常に有効な手段であることは間違いありません。ただし、頻度が増しているからこそ、より活発で、意義ある話し合いができるようにしていきたいものです。
我々は仕事柄、お客様先における社内会議にアドバイザーとして参加させていただく機会が頻繁に発生します。助言することが目的ですから、必然的に少し客観的な立場で「オンライン会議の場の雰囲気」を見ていることになります。
今回は、その際に気づいたオンライン会議活性化のポイントについて考えてみたいと思います。
意見が活発に飛び交って、議論が深まっている会議を見ていると、
・あいづちが多い
・オンライン上でも目線が合う
・参加者の表情が明るい
・時折雑談や笑いが生じて和やかな雰囲気がある
などが特徴して挙げられます。
逆に、司会が指名しないと誰も話さないような会議では、その反対の現象が起こっています。
・表情が硬い
・あいづちを打たない
・目線も合いづらい、
といった具合です。これではその場への安心感が担保されないため、メンバーが発言しにくくなります。
結果的に司会者や発表者である人が一方的に話しながら議題を進めることになり、参加者の主体的な参加が促進されにくくなります。また決を採ったとしても、全員の合意・納得が確実に得られているのかどうか不明瞭なまま、という現象も生じています。
では、会議の雰囲気はどのようにして創り出されているのでしょうか。
要因はさまざま考えられますが、客観的に見て「その場における組織上の上長」「影響力の大きいキーマン」がどのような雰囲気を出されているか、ということが大きく影響しているのではないかと考えられます。
活発な会議では、その上長、キーマンの方が、
・あいづちをうつ頻度が高い
・画面上で目線が合うことが多い
などの特徴があり、一般的なコミュニケーションにおける「傾聴姿勢」が画面上ではっきりと見て取れます。この”画面上ではっきりわかる”ということがポイントではないかと思います。
オンラインの場合は、その人の雰囲気のほとんどを表情だけで読み取ることになります。動作が小さい、画面が暗い、顔が小さくて表情が読み取れないなどでは、傾聴しているかどうかわかりにくくなります。画面上であるからこそ、リーダーたる人が「積極的に聴いている」という姿勢をはっきり示せるよう注意していただくことが重要かと思います。
そうすることで、場の安心感を生み出し、参加メンバーの会議への集中を促すことができるのではないかと思います。
特に、会議で自身の影響力が大きいと思われるリーダーの方々は、
・画面上、自身の表情が読み取れる状態を維持すること(明るさ、大きさ)
・画面に集中すること
・カメラ向きの視線を意識すること
・あいづちを積極的にうつこと
などに留意していただくとよいのではないかと思います。リアクションは大きめ、がおススメです。
次回は、オンライン会議活性化のポイントを別の観点からお伝えしたいと思います。
執筆者
川北 智奈美
(人事戦略研究所 マネージングコンサルタント)
現場のモチベーションをテーマにした組織開発コンサルティングを展開している。トップと現場の一体化を実現するためのビジョンマネジメント、現場のやる気を高める人事・賃金システム構築など、「現場の活性化」に主眼をおいた組織改革を行っている。 特に経営幹部~管理者のOJTが組織マネジメントの核心であると捉え、計画策定~目標管理体制構築と運用に力を入れている。
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。
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