採用における面接官の役割
採用・定着
面接は、新卒・中途・パート・アルバイト等、どのような採用活動においても、ほぼ全ての企業で実施されています。それは、採用を成功させるためには、面接が欠かせない重要な選考プロセスであるからです。
それでは、面接の成功とはなんでしょうか。
それは、入社後定着し、活躍することで自社に利益をもたらす”黒字社員”を採用に結びつけることです。
逆に、面接の失敗とは、採用や教育にかかる時間・マンパワー・費用、月々の給与等、かけたコスト未満の働きしかせず、周囲に悪影響を与える”赤字社員”を入社させてしまうことです。
よって、面接官は黒字社員を入社させる優秀なスカウトマンであり、また、赤字社員から会社を守るフィルター役でなければなりません。
そのためには、面接の場において、面接官と応募者が互いに必要な情報のやりとりを行い、「相互理解」を深めることが重要です。
よく、採用活動はお見合いや婚活に似ていると言われます。
「相手を判断してやろう」、「見極めてやろう」という意識だけでは上手くいきませんし、逆に相手のことはさておき、「自身をアピールしよう」、「素敵に見せよう」というだけでも当然上手くいきません。
つまり、採用活動で言うならば、
①自社の情報を適切に伝え、応募者の理解を促し、動機づける
②応募者の情報を引き出し、理解し、自社に適した人材か否か判断する
という2つの役割が面接官には求められます。
まずはこの2点を意識し、いずれか一方だけになっていないかをチェックしたうえで、面接に臨んでみて下さい。
次回以降は、具体的な面接の進め方について述べていきます。
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。
バックナンバー
-
賃上げ問題について社員と共有する(その3)
〔ヒトと組織の戦略に『パーパス』を活用する⑭〕 - 制度を形骸化させない!アジャイルで進化する人事制度運用
- 管理職のなり手をどのように増やせばよいのか? 評価制度でできる工夫と運用面のポイント
- なぜ若手が育たない?若手社員を定着・即戦力化させるためのポイント
- 右腕・後継者を育てるための“経営的視点”入門 ~①経営的視点とは?~
- 最低賃金引上げへの対応策
- 最低賃金は今後どこまであがるのか
- 評価エラーに立ち向かう!研修に頼りすぎない制度面からの処方箋
- 人事評価の負担をどう減らす?
- 早期退職と希望退職の違いとは? 割増退職金のリアル
- 制度やスキルだけで人は育たない! 人を育てる極意⑤
- 中長期視点でシニア社員が活躍できる環境を整備できているか?
- 目標管理制度における、“正しい目標”とは?
-
賃上げ問題について社員と共有する(その2)
〔ヒトと組織の戦略に『パーパス』を活用する⑬〕 - マネジメントが機能しない?中小企業の管理職の実態と4つの改善アプローチ