iWAM(アイワム)④グループ分析
組織開発
ベルギー生まれの総合適性検査ツール、iWAM(アイワム)。iWAMに関連する書籍として日本で初めて出版された『「職場のやっかいな人間関係」に負けない法:「あの人」の言葉のクセに解決の糸口がある』(三笠書房。飯塚健二著)。本書では、「人間関係」という視点に絞って執筆しましたが、本ブログでは、それ以外の観点からの活用方法を紹介します。
前回までに、iWAMの概要、個人分析、関係性分析について紹介してきました。今回はグループ分析について紹介します。
個人分析で用いたパーソナルレポートに加えて、チームレポートを用いることでグループ分析ができます。個人分析で一人ひとりの認識スタイルの傾向を把握したように、グループ分析では、対象となるチーム全体の認識スタイルの傾向を把握することができます。具体的には、このチームレポートは二部構成となっています。
一つは、「チーム比較レポート」です。これは、48個の各認識スタイルごとに、対象となるチームの平均や分布(約66%が入る範囲)と、スタンダードグループ(日本人の平均)の比較や、各メンバー一人ひとりの位置づけが分かるようになっています。例えば、あるチームの「全体型」という認識スタイルは高めに分布しているが、そのチームのAさんだけは低くなっているといったことが分かります。これにより、Aさんがチームの傾向に合わせるのか、あるいはチームとしてAさんの強みを生かすのかといったことが検討しやすくなります。
もう一つは、「チーム分析レポート」です。パーソナルレポートで説明した「動機づけ言語パターン」のいわばチーム版です。チームとして相対値の高い順番に認識スタイルが並べられており、そのチームはどのような言語の影響を強く受けるのか、そうでないのかが分かります。
このように個人だけでなく、チーム単位で認識スタイルの傾向を定量的・客観的に把握することで、チームの強み(風土と言ってもよいもしれません)や課題、あるいは各メンバーが所属するチームで生かすべき個性あるいは各人の課題を浮き彫りにすることがしやすくなります。
次回は、最後のハイパフォーマー分析について紹介します。
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『「職場のやっかいな人間関係」に負けない法:「あの人」の言葉のクセに解決の糸口がある』(三笠書房。株式会社新経営サービス 飯塚健二著)
執筆者
飯塚 健二
(人事戦略研究所 副所長)
自社の経営に携わりながら、人材・組織開発、経営計画策定、経営相談など、幅広くクライアント業務に従事。中小企業から大手企業まで規模・業界を問わず、17年以上の幅広いコンサルティング実績を持つ。これまでに培った実践知と学際的な理論知(社会科学、認知科学、行動科学、東洋哲学等)を駆使しながら、バランス感覚を備えた、本質的・統合的・実践的なコンサルティングを行う。一社一社に真摯に向き合い、顧客目線に立った支援スタイルを信条とする。
キャリアコンサルタント/GCDF-Japanキャリアカウンセラー
iWAMプラクティショナートレーナー
※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。
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