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企業の成長段階と人事改革③

2019年01月10日 カテゴリ:戦略的人事

執筆者:飯塚 健二

人事戦略研究所 マネージャー

独立系システム開発会社にてSE・人事・経営企画等の実務を経験。その後、大手金融系シンクタンク、監査法人系コンサルタント会社にて人事コンサルティングに従事した後、現職。中小企業から大手企業まで規模を問わず幅広い人事・人材育成コンサルティング実績を持つ。 経営戦略の実現に向けた人事制度改革・定着化や要員・人件費マネジメント等のハードアプローチに加え、言語科学や行動科学の知見を活かした人材開発(コミュニケーション研修やビジネススキル研修、コーチング・ワールドカフェ等)を手掛ける。iWAM®認定マスター107-0001取得。

前々回から3回にわたり、戦略的人事を進めていくプロセスに焦点をあて、企業の成長段階を3段階に分け、その段階に応じた人事改革の進め方のポイントについて取り上げています。前回は、企業の成長段階として「組織化(権限委譲)による統制」段階を取り上げ、現場の声に耳を傾けながら改革を進めることが肝要であることをお伝えしました。

今回は、3つ目の成長段階を取り上げてみたいと思います。権限移譲が進み、組織がさらに拡大していくと、属人的な仕事のやり方による非効率さが露呈してきます。そうすると次の成長段階である「標準化・ルール化による統制」が必要になってきます。

この成長段階における改革は、組織が複雑化・肥大化しており、社員のベクトルをいかに合わせていくかが重要なポイントになってきます。そのため、アイデンティティ(自社らしさ)としての人事理念(過去ブログを参照http://jinji.jp/blog/blog01/2017/11/20-252512.php)を言語化していくことが肝要です。

現場の巻き込み方ですが、この成長段階では、現場のバラバラ感が大きいケースが多く、事なかれ主義やあきらめ感が蔓延っている傾向にあります(いわゆる"大企業病")。そのため、現場の声を聴いても本音を隠したり、アンケートやインタビューに慣れ切っており表層的な結果になってしまったりすることも多くなってきます。人事部だけで改革を進めていくと、机上の空論になってしまうリスクもあります。したがって、現場のキーパーソンを含めた、プロジェクトチームを組成して改革を推進していくことが肝要です。また、利害関係者も多くなり、合意形成に時間を要する傾向にあります。数字などのファクトベースでの論理的な議論や分かりやすい資料といったことも重要なポイントになってきます。そして、プロジェクトチームが改革を進めていきやすいように、トップの強力な後ろ盾・お墨付きを得ることが必要です。

なお、この成長段階の企業が、さらに官僚主義(杓子定規で硬直的な対応)による非効率さや変化対応力の低下が露呈してくると、トップによる強力なリーダーシップに基づく、思い切った改革が必要になってきます。

今回は、企業の成長段階として「標準化・ルール化による統制」の段階を取り上げ、現場のキーパーソンを巻き込んだプロジェクトチームにより改革を進めていくことが肝要であることをお伝えしました。

以上、全3回にわたり、戦略的人事を進めていく「プロセス」に焦点を当て、企業の成長段階に応じた改革の進め方のポイントをお伝えしてきました。これから、改革を進めていく際のヒントになれば幸いです。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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