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企業の成長段階と人事改革①

2018年06月20日 カテゴリ:戦略的人事

執筆者:飯塚 健二

人事戦略研究所 マネージャー

独立系システム開発会社にてSE・人事・経営企画等の実務を経験。その後、大手金融系シンクタンク、監査法人系コンサルタント会社にて人事コンサルティングに従事した後、現職。中小企業から大手企業まで規模を問わず幅広い人事・人材育成コンサルティング実績を持つ。 経営戦略の実現に向けた人事制度改革・定着化や要員・人件費マネジメント等のハードアプローチに加え、言語科学や行動科学の知見を活かした人材開発(コミュニケーション研修やビジネススキル研修、コーチング・ワールドカフェ等)を手掛ける。iWAM®認定マスター107-0001取得。

今回は、戦略的人事を進めていく「プロセス」に焦点を当てて話をしたいと思います。戦略的人事を進めていく際には、人事制度をはじめとする人事改革を推し進めることが多いと思います。その際、人事理念の必要度合い、現場の巻き込み方、制度改革の体制など、改革の様相は、企業の成長段階によって変わってくるものです。例えば、大企業は大企業なりの、中小企業は中小企業なりの改革の進め方があります。これを理解せずに、改革を進めていくと、関係者をうまく巻き込めず改革がうまく進まない、社員になかなか浸透しないといったことが起きてしまいます。

今回から3回にわたり、グレイナーの企業成長モデルを参考に、これまでの著者の経験則を踏まえて企業の成長段階を3段階に分け、その段階に応じた人事改革の進め方のポイントを述べていきたいと思います。なお、この3段階は、各社の状況に応じて、いずれかに完全に合致するものでは必ずしもありませんが、分かりやすく理解するために便宜上、単純化して整理していきたいと思います。

まず、最初の段階は、「強力なリーダーシップによる統制」段階です。特に、創業期あるいは規模が100人程度未満で、トップの影響力がかなり強い企業などがあてはまります。この段階の企業は、トップ自らが強力なリーダーシップを有しており、組織の求心力となっているケースが多い傾向にあります。

したがって、「人事理念」(過去ブログを参照http://jinji.jp/blog/blog01/2017/11/20-252512.php)を明文化する必要は必ずしもありません。ただし、明文化した方がより経営者の意図が伝わりやすく、方向づけしやすいことは言うまでもありません。

また、現場の巻き込み方ですが、改革を進めていく際に、社員の意見を聴いてみることが有効に見えるかもしれません。しかしながら、この段階の企業では、強力なリーダーシップゆえ、社員にインタビューやアンケートを実施したとしても、なかなか意見が出てこないケースが多いのが実情と思います。そのため、トップ自らがプロジェクトに参画し、まずはリーダーとしての方向性を明示することが肝要です。そして、改革の実行においてもトップが主導していくことが改革の成否を握ります。うまく改革を進めている企業は、トップが掛け声だけに終わらずに、自らが率先垂範し、社員に徹底させています。

ただし、組織規模の拡大や経営者のバトンタッチなどにより、強力なリーダーシップの限界が見えてくると権限委譲が必要になってきます。この場合は、次の成長段階に突入しており、改革の進め方にも工夫が必要になってきます。これについては、次回触れたいと思います。

今回は、企業の成長段階における最初の段階として、「強力なリーダーシップによる統制」段階を取り上げ、そのリーダーシップを活かして改革を進めることが肝要であることをお伝えしました。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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