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中国企業の人事制度

2010年10月18日 カテゴリ:人事制度

執筆者:山口 俊一

人事戦略研究所 所長

人事コンサルティング、講演、執筆活動を中心に活躍している。職種別人事をベースにした独自の発想と企業の実状に沿った指導により全国からコンサルティング依頼を受け、定評を得ている。現在までに中小企業から一部上場企業まで、200社以上のコンサルティング実績を持つ。主なコンサルティングテーマは人事評価・賃金制度の構築、組織運営など。

先日、中国IT企業の子会社である日本法人に訪問し、中国企業がどのような人事制度であるか、色々と話を聞いてきました。

結論としては、
「中国企業の多くは、世界の中でも突出した成果主義である」
ということです。

成果主義というと、真っ先にアメリカが思い浮かびます。金融ビジネスを中心に、幹部社員や営業職、資産運用担当者などは、確かに成果主義が浸透しています。しかしながら、一般事務職や店頭販売職、工場の生産職などにまで適用しているということはありません。

 

ところが、中国企業では、幹部社員や営業マンだけでなく、生産職、販売職、技術職に至るまで、成果主義が一般化しているというのです。しかも、詳しく聞いてみると、成果主義というより業績主義と呼んだ方が正確ではないかと思えます。
例えば、こうです。月給を70:30に分け、30の部分は、毎月の業績に応じて変動させる。月給2万円の人であれば、×30%=6,000円について、チームの利益計画を達成した月は、そのまま6,000円が支給される。計画を上回れば、6,000円以上になる反面、計画を大幅に下回れば全く支給されないこともある、ということです。

また、幹部社員などは、目標未達であれば、比較的簡単にクビになるというのです。
これが、共産党が政権を握っている国の実態かと疑いたくなりますが、どうやら本当のようです。もちろん、このような会社ばかりではないでしょうが、中国経済全体がお金というニンジンを目の前にぶら下げられた競走馬のようになっている印象を受けました。

中国を訪問した人は、「日本とは、勢いが全く違う」をいう実感を抱いて帰ります。GDP成長率10%といったマクロの指標は、結果でしかありません。その元である日常の商売や生産の現場に活気があるからこそ、総和としてのGDPも成長するのです。

全社員に業績給を入れれば活性化するというものでもありませんが、かといって「日本人は農耕民族だから」「日本では年功序列こそが適している」などと言って、他の価値観を頭から否定するだけでは進歩がありません。

少なくとも謙虚になって、実際に伸びている中国企業を研究し、自社の組織変革の参考にする姿勢は必要ではないでしょうか。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。