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製造業・メーカーの人事制度設計のポイント
製造業・メーカーの業界特性を抑えた人事制度設計の基本を解説
製造業・メーカーの人事制度設計のポイント
約11分
動画の内容
製造業・メーカー特有の「多様な部門・職種に応じた人事処遇をどのように適正化するか」を主軸に、職種別評価制度・職種別賃金制度・専門職制度の設計を解説します。
ーもくじー
クリックすると、「製造業・メーカーの人事制度設計のポイント」動画の文字起こし(各パート)が表示されます。
はじめに
皆様こんにちは。
株式会社新経営サービス人事戦略研究所の森中と申します。
本日は、製造業・メーカーにおける人事制度設計のポイントについて、
業界の特性を踏まえながらお伝えいたします。
ぜひご参考ください。
それではこれから製造業メーカーの人事制度設計のポイント本編に入ってまいります。
どうぞよろしくお願いします。
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製造業・メーカーの人事制度設計のポイント

まず、製造業・メーカーにおける人事制度設計のポイントについて述べていきます。
それは、多様な部門・職種に応じた人事処遇をどのように適正化するか?ということです。
製造部門、研究・開発部門、技術・生産管理部門、営業部門、管理部門など、多岐に亘る部門・職種が存在していることが製造業・メーカーの最大の特徴です。
それぞれの部門・職種で業務内容や期待成果が異なるため、一般的に製造業・メーカーは全社共通の仕組みで評価・処遇を行うことが難しい業種であると言えます。
そこで、製造業・メーカーでは部門・職種ごとの人事処遇の仕組みを取り入れている例がありますが、複雑になるため、その制度設計は簡単ではありません。
大切なことは部門・職種間のバランスをとることであり、会社ごとの組織運営方針や実態に合わせた仕組みの構築が求められます。
本動画では、製造業・メーカーが部門・職種別の人事制度設計を行う場合の例として、特に、職種別評価制度の設計、職種別賃金制度の設計、専門職制度の設計、について扱います。
ではそれぞれの内容について、具体的に見ていきましょう。
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制度導入事例① 職種別評価制度の設計①

はじめに、職種別評価制度の設計について解説します。
1つ目は業績評価の例であり、製造部門の管理職を対象としています。
製造部門では、グループで生産活動を行っている場合が多いので、成果・業績を個別に評価することが難しい面があります。そこで、図表に示すように、グループ単位や工場単位での成果を評価することで実態に沿った評価を行うことが可能になります。評価項目としては生産高、生産性を示す指標である1人当り加工高、そのほかには原価低減、品質向上、納期管理といった指標が候補となります。
そのほかに、この事例では各評価項目を0から100まで、10ポイント刻みで11段階のきめ細かい評価ができるようにしていること、各評価項目ごとに重要度のウェイトを設定して優先順位を付けられるようにしていること、といった特徴があります。
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制度導入事例① 職種別評価制度の設計②

2つ目は職務評価の例であり、商品開発職を対象としています。
個人の評価については、各々が担当している職種ごとの業務に直結した職務評価を行うことができれば、評価をする側にとっても、評価をされる側にとっても分かりやすい評価基準になると言えます。職種別に評価基準を設定したいが、あまり細かくなりすぎるのもよくないと考える企業であれば、6~7割は職種別の項目とし、3~4割は職種共通の項目にする、といった工夫が考えられます。
そのほかに、この事例では各評価項目を0から4まで5段階の評価基準とし、段階ごとに具体的な職務に応じた評価基準を設けていること、各評価項目ごとに重要度のウェイトを設定して優先順位を付けられるようにしていること、といった特徴があります。
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制度導入事例② 職種別賃金制度の設計

次に、職種別賃金制度の設計について解説します。
1つ目は職種別基本給の例であり、対象は1等級用です。
表に示した基本給表は1から51までの号数ごとに金額が設定されており、毎年の定期昇給で〇号数アップ、といった形で昇給が行われます。尚、上限までいくと
等級が上に上がらない限りはそれ以上昇給はできなくなる仕組みです。
この基本給表の一番の特徴は職種ごとにベースの金額が異なっている点です。事務職が一番低く、営業職と製造職が同じ金額、研究開発職が一番高い、といった構成です。
職種ごとに基本給を設定できる大きなメリットとしては、職種ごとの市場価値あるいは社内での価値をダイレクトに差として設定できること、近年の賃上げムードの中で、
限られた昇給原資を重点的かつ戦略的に配分したい層に充てられること、などが挙げられます。
一方で、職種転換を行う際の賃金変更が極めて難しくなること、相対的に低い金額となる職種に従事する社員のモチベーションダウンにつながるおそれがあることなど、
明確なデメリットも存在しますので、自社の組織運営方針や実態に合っているかなど、取り組みに際しては慎重な判断が求められます。
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制度導入事例② 職種別賃金制度の設計

2つ目は職種別手当の例です。
先ほどのように基本給水準を職種別に分けるという方法は難易度が高くて選択できない場合でも、手当の設定を通じて、職種別の賃金制度を実現することは可能です。
表に示した例は営業職と技術開発職の2つの職種で設定した職種別手当です。
まず、営業職には業績手当として、個人粗利益額の実績が予算を超えた場合、超えた分の一定割合を歩合給のような形で月額支給します。支給基準が明確であるため、営業職からすると頑張り甲斐のある仕組みと言えますが、払い過ぎになったり、特定の個人に偏りすぎたりすることのないよう、定期的な支給基準の見直しは必要になるでしょう。
次に、技術開発職には技能手当として、等級に応じた定額の手当を月額支給します。似たような方法として、製造業・メーカーでは資格手当が設けられている例も多いと思いますが、資格の数が多いと運用が複雑になりがちであったり、資格を持っているだけで仕事で活用されない場合でも高額な手当が支給されてしまうといった課題もよく指摘されます。そのため、この例のように、ある程度の技能レベルを包括的に「等級」として担保することで、シンプルに技能レベルに対する報酬を設定することも一つの工夫と言えます。
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制度導入事例③ 専門職制度の設計

最後に、専門職制度の設計について解説します。
専門職制度は製造業・メーカーでは比較的広く採用されており、高度な専門性を持った社員を処遇するコースとして知られています。
管理職と同等の処遇設計となっている例もあり、専門職に該当する社員が極めて高い成果を出してくれるとすれば有益ですが、
社内で形骸化しやすい、課題の多い仕組みであるとも言われています。
主な原因としては、「専門職の定義が不明確であり、専門職として求められる知識・スキル・経験や、期待成果・ミッションなども厳密に設定されていないこと」などが挙げられます。
単に管理職になれないベテラン技術者が年功的に昇格する場として用いられていたり、専門職としての実態が無いにも係わらず高い処遇になっているようなケースも少なくありません。
そこで、裏返しになりますが、正しい専門職制度を運用するにあたって最も大切なことは、専門職の定義や期待役割を最初に明確にすることです。
表に示した例では、専門職制度の目的や、専門職の期待役割を4つの観点から明確にしています。
加えて、実際に専門職としての知識・スキル・経験が必要になる職務が割り当てられることも重要な要件となります。
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制度導入事例③ 専門職制度の設計

さて、ここで専門職制度を有効に導入した事例を1つ見ておきます。
表に示した例では、管理職コースの横に、スペシャリストコース、エキスパートコースという2つのコースが並んでいます。
このうち、専門職制度にあたる部分は「スペシャリストコース」であり、エキスパートコースはいわゆる熟練工・熟練技術者ということで
専門職とは区分されている点が特徴です。
先ほど述べた、企業における一般的な専門職制度の運用課題に照らすと、ここでいうエキスパートコースを専門職と呼んでいる例が少なくありません。
確かに熟練工は平均的な技術者と比べると知識・スキル・経験が秀でていますが、「高度な専門性」というほど代わりの利かないものではなく、
単に「ベテラン社員」を専門性が伴わないまま専門職コースに充てている例が多いのが実態です。そのような運用がまた形骸化につながるため、
表に示した例では、比較的数の多い熟練工をエキスパートコースに配置し、スペシャリストコースの基準難易度を高くし、人数を絞り込むことで
専門職制度が形骸化しないように工夫をしています。
尚、必ずしも熟練工の価値を低く見ているわけではなく、あくまで役割の違いを明確にすることがポイントです。その証拠に、エキスパートコースも最上位のレベルまで等級を設定しています。
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本動画に関するお問い合わせは、以下へどうぞ。

以上、ここまで製造業・メーカーにおける人事制度設計のポイントを、多様な部門・職種に応じた人事処遇をどのように適正化するか?いう観点からお話してきました。
とはいえ、ひとことに製造業・メーカーといっても様々な業態があり、それによって部門・職種ごとの特性や人事処遇のあり方も異なるはずです。
皆様の会社の業態や組織形態を踏まえた個別のご相談については、こちらの窓口までお気軽にお問い合わせいただければと思います。
本日はご視聴ありがとうございました。
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執筆者
森中 謙介
(人事戦略研究所 シニアマネジャー)
人事制度構築・改善を中心にコンサルティングを行う。業種・業態ごとの実態に沿った制度設計はもちろんのこと、人材育成との効果的な連動、社員の高齢化への対応など、経営課題のトレンドに沿った最適な人事制度を日々提案し、実績を重ねている。
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