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フレックスタイム制の改正

2018年10月10日 カテゴリ:労務関連

執筆者:森中 謙介

人事戦略研究所 コンサルタント

大学院では会社法務・労働法務を中心とした法律学の研究に従事。新経営サービス入社後は、主に中堅・中小企業を対象とした人事評価・賃金制度構築のコンサルティングを行なう。労務管理の分野にも精通し、最近では「残業削減」をテーマにしたセミナーや雑誌記事の執筆「改正労基法への実務対応①~④(人事マネジメント誌)」など、精力的に活動している。

「働き方改革関連法案」に関して、平成31年~32年にかけて施行予定の内容が目白押しです。詳細は今後通達等を待つ必要のある部分もありますが、現時点で想定されている内容を改めて確認し、自社での運用イメージを固めておきましょう。

今回は「フレックスタイム制の改正」について触れます。同一労働同一賃金、残業時間の上限規制、高度プロフェッショナル等の主要テーマの影に隠れがちですが、非常に重要な内容を含んでいます。

この度のフレックスタイム制度改正における一番の目玉は「労働時間の清算期間」の拡充です。現行法では清算期間は1ヵ月となっていますが(2ヵ月の間で清算できれば、例えばある月の労働時間が法定労働時間を超えていても割増賃金を支払う必要が無い。但し週50時間を超える労働時間分については割増賃金の支払いあり)、労働者サイドからは制度の使いにくさも指摘されていました(2ヵ月でのやりくりが難しい)。そこで、今回の改正では清算期間が3ヵ月に延長されたため、労働者にとってはより使いやすく、柔軟な働き方を実現しやすくなったと言えます。

変形労働時間制度とフレックスタイム制度が混同されることがありますが、前者が会社全体の取り決めで所定労働時間を変形させる仕組みであるのに対して、後者は個人単位で労働時間のやりくりができる仕組みであり、異なります。尚、変形労働時間制とフレックスタイム制を併用することはできません。

フレックスタイム制の清算期間が拡充されれば、確実にこれまでより柔軟な働き方の運用が可能になるため、同制度を採用している企業では利用者の増加が見込まれます。反面、利用者が増えるということはより厳密な管理が必要になるということでもありますので、今回の改正を機会に、各社ごとにフレックスタイム制の運用ガイドラインを刷新し、法律の施行までに社内に周知徹底していくことが求められます。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。

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