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そのまま残る過去分は?

そのまま残る過去分は?
なるほど、分割償却ができるのなら、4,300万円を8分割で年間約500万ずつ償却すればいいのですね。それなら自社にも可能と思えてきました。この場合の手続きはどのようにすればよいのでしょうか。組合に対しての説明などかなりの手続きを踏まなければならないように思いますが。

実際には確定拠出を「将来分」から導入している企業もあります。ではその場合、適格年金をどうしているかというと、多くの場合は廃止しそれまでの積立資産を個人別に分配するパターンを採用していることが多いようです。

ところが、この分配金は本来退職金のために積み立ててきたものを分配するわけですから、在職中に精 算してしまうといくつか不都合が生じます。

(1)退職所得とはみなされず、一時所得課税となる。本来退職金で受給した場合、退職所得という税率の低い課税扱いとなります。しかし、分配する場合は一時所得課税となり、概して税率は高くなります。この部分は会社負担とすることが多いようです。

(2)積立不足があれば、既得権の水準までの穴埋めをしなければならない。適格年金資産を分配する額は、多くは積立不足を残したままの分配となるでしょう。このままでは、積立不足分が既得権を損ねることとなります。そこで既得権に見合う水準までの穴埋め支給が必要となります。

(3)会社都合、自己都合の既得権の決め方が難しくなる。仮に、(2)の既得権を会社都合で保障すると、数年後自己都合で退職する社員には実質過払いしたことになりますし、自己都合で保障すると、今後会社都合で退職する社員への保障問題が生じてきます。どの水準で決めるかは、経営サイドの一存では決められない問題です。