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確定拠出年金のその他の特徴

確定拠出年金のその他の特徴
確かに先生がおっしゃるとおり、確定拠出年金では「文化の違い」のようなものを感じてしまいます。前回解説のあった退職給付債務という点では、確定拠出は大いに財務体質の改善に役立つということでしたね。だからといって、会社の都合でこのような制度を一方的に導入していいのか疑問を感じてしまいます。確定拠出年金を選択する理由は他に何かあるのでしょうか。

2003年12月末現在で、確定拠出年金(企業型)の規約数は600件弱といわれています。その中には、企業単独ではなく、一つの規約に複数の企業が参加するタイプもありますので、導入企業数でみると、1500社くらいだそうです。わが国の企業総数や適格年金の契約数(約6万)からみると、まだわずかな数ですが、これから中小企業でも導入するところは増えると思いますよ。そしてその導入理由の多くは、指摘されたように「退職給付債務の削減」すなわち企業負担の軽減にあると思われます。今後は、こうした会社の都合だけでなく、トータルで社員の活性化に向けた人事施策を打ち出すべきでしょう。

確定拠出年金の特徴の1つとして、60歳になるまで資産の引き出しができないことがあるのはご存知ですね。これは退職金ではなく、いわゆる老後の年金となるわけですが、将来の年金については公的年金の財政悪化によりサラリーマンの厚生年金の受給も徐々に厳しくなりそうです。企業年金はそうした公的年金の補完策として今後ますます大きな役割が期待されそうです。また他にも転職した先にも企業型の年金がある場合には、資産の持ち運びができる、いわゆる「ポータビリティ」の機能もあり、他の制度にはない長所もみられます。

今回は、適格年金の移行問題を考える前提として、主に確定給付企業年金と確定拠出年金の特徴について述べてきました。コストや移行シミュレーションの前に 、こうした制度の概要を理解しながら、どのようなタイプが自社に合うのか、感覚や定性要因にて判断することも必要です。 最初の質問で述べたステップ1~4のうちまだ第1の段階ですが、次回は残りの中退共の制度理解や実際に移行する場合の方法について解説してまいります。それまでに今回の解説から、貴社の移行先についてある程度絞込みをかけておいてください。