ホーム > 人事制度ノウハウ> 退職金の問題と改革(Q&A)> 確定拠出年金について

業種別人事制度ノウハウ集
労働法実務入門シリーズ
人事テーマ別ノウハウ集
 

人事評価・賃金制度

 
 

退職金・再雇用(雇用延長)制度

 
 

その他人事テーマ

 
人事制度ノウハウ レポート集

確定拠出年金について

確定拠出年金について
確定給付企業年金はコストアップになる、というのは聞いたことがありますが、なぜコストアップになるかが少し分かってきました。導入が大企業中心ということからすると、当社で導入するには相当のコストを覚悟しなければならないのでしょうね。適格年金からの移行は想像した以上にハードルが高そうです。さて、もう一つの確定拠出年金については、これまでも先生から何度か解説がありました。確定給付と確定拠出の考え方の違い、運用に関する社員の自己責任などはすでに理解しました(11月号102~104ページ参照)。そこで、実際の制度運営はどのように行われるのかを教えていただけますか。

確定給付も確定拠出もそうですが、新しい法律や制度に関する解説書の類はかなりの数出されているのはご存知ですか。もし本格的に導入を考えるのであれば、ぜひ専門家に聞いたり、本で詳しく読んだりする必要があります。さて、ご質問への回答として確定拠出年金(企業型)の制度運営の枠組みについてお話しましょう。

適格年金や確定給付企業年金は、受託機関として契約できるのは生命保険会社あるいは信託銀行(一部全国共済農業共同組合連合会)となっていました。ところが、この確定拠出年金の場合は契約先となる金融機関の枠が一挙に広がっただけでなく、ノウハウさえ持てば自社でも運営が可能なのです。確定拠出年金に登場する役者は、企業(事業主/従業員)、運営管理機関、資産管理機関、受給権者の4つになります。

確定給付企業年金よりもやや複雑ですね。その中でも運営管理機関(略して「運管」)の存在がキーであるともいえます。運管の主な業務は、記録関連業務(レコードキーピング:社員の資産状況、運用指図結果などを記録する)と運用関連業務(個別の運用商品の選定・提示に関する業務等)に分かれ、それぞれ分業とすることも可能です。運用運営管理機関登録を見ると、生保・信託銀行に限らず、損保・都銀・地銀・専門会社など、さまざまな分野からの登録がなされています。資産管理機関は文字どおり、企業と資産管理に関する契約を結び、掛金として預かった資金を管理します。

次にお金の流れを追ってみましょう。まず企業は規約にもとづき、社員に対して一定の掛金を拠出します。拠出された掛金は資産管理機関が預かりますが、その時当該社員は自分の資産を何で運用するかを提示された運用商品の中から決め、運営管理機関に指示します。このことを運用(うんよう)指図(さしず)と呼びます。会社が提示する運用商品は3種類以上でそのうち1つは元本確保型であることが定められています。運用商品の例としては、銀行預金/有価証券/生命保険/損害保険などがあります。 指図された運営管理機関はその内容を資産管理機関に報告し、その情報にもとづいて資産管理機関はマーケットで資金の運用を行います。従業員は自分の指図した商品がどのように運用されているのか等の実績を、ホームページをはじめとした運営管理機関からのサービスにより確認することができます。以上がお金の大まかな流れです。