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退職金の問題解決とは?

退職金の問題解決とは?
当社は今かなり業績が悪いし、また資金の余裕もないので、おそらく掛金を上げるのは難しいような気がします。トップもそのような判断をしているのではないでしょうか。いずれにせよ年金の積立不足は早く解消したいものです。積立不足が解消されれば、退職金に関する問題は解決すると考えていいのでしょうか。

やや難しい質問ですね。では、退職給付債務という考え方を紹介しながら一緒に考えてみましょう。

第1回目を思い出してください。会社の退職金制度と企業年金制度とは会社によって一致していたり、内ワクだったりと、年金制度の導入方法はさまざまであることは述べました。仮に、企業年金を退職金制度の50パーセントの位置づけで導入していたとすると、制度としては一時金制度50%、年金制度50%ということになります【図表5】。

今まで論じていたのは、50%の年金制度に対する積立不足についてでしたが、図のような制度形態をとっているところでは、年金以外にも一時金に対してもなんらかの措置をとらなければなりません。そしてこれまで一時金制度に対しては、「退職給与引当金」という税制措置が取られてきましたが、これも原則4年(中小企業では10年)かけて取り崩しを行わなければならず、一時金に対する決算書上の対策を別途考えなければならなくなりました。

ここで登場するのが「退職給付債務」という考え方です。年金制度の債務は明らかに負債でしたが、一時金にも潜在的な負債があり、退職給付債務ではこれを会計上明らかにしていきます。いわば「隠れ負債」(簿外債務)を表に出す作業ともいえるでしょう。