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「現状分析・診断」のイロハ⑫

2017年09月12日 カテゴリ:分析・診断

執筆者:岸本 耕平

人事戦略研究所 コンサルタント

大学卒業後、大手パッケージソフトウェア会社に就職。企業が持つ人材価値の最大化の実現を目指し、人事管理ソフトの企画・開発に取り組んだ。新経営サービス入社後は、「理想をカタチにするコンサルティング」をモットーに、中小企業の人事評価・賃金制度構築に従事している。特に、中小企業ではなじみのない人事データの定量分析手法を用いての多角的な分析を軸にしたコンサルティングを得意としている。

前回から年齢構成の「タイプ」ごとの課題と、課題解決の方法をお伝えしています。今回は、40代後半以上に人員が偏っている「高齢化型」を解説します。

◇「高齢化型」が直面する課題やリスクと解決策

「高齢化型」の企業は、今後約10年の間に定年退職者が急激に増えることが予測されます。定年退職者の増加によって、企業が直面する課題やリスクを整理すると、以下の通りです

①     管理職の後任が社内にいない

②     現場人材の量的な不足が発生する

③     ベテラン社員が保有していた技術やノウハウが伝承できない

上記の課題・リスクに対応するには、採用や教育を強化することに加えて、定年を向かえた社員を有効に活用できる仕組み作りも重要な解決策となってきます。

 

◇高年齢社員を上手く活用するには

2013年4月に改正高年齢者雇用安定法が施行され、ほとんどの企業では、定年後の継続雇用制度を準備されたと思います。しかし、「法対応」を目的とし、高年齢社員を上手く活用するための仕組みになっていない企業をよく目にします。例えば、定年後の職務・役割に関わらず、賃金は全員定年前給与に一定率を乗じた額にする、定年後は人事評価の対象から外す、といった具合です。継続雇用はするものの、高年齢社員のモチベーションを低下させたり、そのような社員を見て現役世代から不満が噴出している、といった企業もあるのではないでしょうか。

高年齢社員を上手く活用するには、定年後に担う役割を細分化して、役割に応じた処遇を行うことが重要です。実際に定年後に期待する役割を細分化した事例を紹介すると、以下の通りです。

①    管理職型:後任が育つまでの間、管理職として今後も活躍してもらう

②    技術伝承型:自社のコア技術やノウハウを後進へ伝承するため、教育係として活躍してもらう

③    スタッフ型:現場スタッフとして活躍してもらう

処遇方法に関する詳細の説明は割愛しますが、働き方によって処遇を区別する形で導入しました。特に、管理職型では、定年前と同じ役割を担うことから、同一労働同一賃金の考え方を踏まえて、定年前の賃金をそのまま適用する仕組みとしました。

昨今、多くの企業では人手不足が深刻化しています。優秀な人材を確保するため、どの企業も莫大なコストや労力をかけていることでしょう。このような問題に直面しているからこそ、これまで会社に貢献してきた高年齢社員を活かすことは、今まで以上に重要となってきます。高年齢社員を有効に活用するための仕組みを、今一度検討してみてはいかがでしょうか。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。