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深い傾聴

2017年04月10日 カテゴリ:教育・能力開発

執筆者:川北 智奈美

人事戦略研究所 コンサルタント

飲食・ホテル業界での経験を活かし、現場のモチベーションをテーマにした組織開発を中心にコンサルティング活動を展開中。トップと現場の一体化を実現するためのビジョンマネジメント、現場のやる気を高める人事・賃金システム構築など、「現場の活性化」に主眼をおいた組織改革を行っている。特に「サービスは心から」をテーマに現場スタッフのサービスマインドを高める教育システム構築に力を入れている。 ICF(国際コーチ連盟)認定プロフェッショナルコーチ

以前に友人から聞いたあるご夫婦のお話です。

その家の電化製品は、奥様がA社のファンだったので、いつもA社のものを購入していたそうです。ところがある日、 新しい電化製品を買う時、旦那様がB社のものを購入することを提案したところ、奥様は頑なにA社のものを買いたい、 と主張してこられて喧嘩になったそうです。
旦那様は、今回ばかりはB社のものをと、製品の比較をしてメリットが多いことを説明。でも応じてもらえない、 という状態。しばらく冷戦が続いたようですが、ある日、旦那様が奥様に「どうしてA社なのか?」と尋ねたそうです。

奥様は、A社の製品の利点を説明しました。ひととおり説明した後、奥様が少しうつむいて黙ってしまわれたそうです。 そこで旦那様が「どうしたの?他に言いたいことがあるのでは?」と聞いたところ、奥様がようやくこんな話をされたそ うです。

「父親のいなかった家なので、家で電気関係のトラブルがあると、A社のショップの方が毎回すぐに来てくれた。 儲けにもならないのに、いつも助けてくれた。だからA社の製品を買うことが私にとっては重要なことなのだ」と。

それを聞いた旦那様は、自分がいつもちゃんと奥様の話を聴けていなかったことに気づいて詫びれられたそうです。 一方奥様は、自身がこだわり過ぎていたことを反省され、結果的にB社の製品を買うことになったそうです。

お話しを聞いて、改めて「相手の話を掘り下げて聴く」ことの重要性を感じました。

このように、「相手の想いを掘り下げて聴けていない」という現象は、上司と部下の間でも起こっているかも知れません。 「●●についてこうしたい」と提案してきた部下がいたとします。会社の判断としては絶対的にNOという判断となる提案 の場合、上司が頭ごなしに「だめだ」という結論と却下理由だけ伝えてしまうようなケースです。
結果としてはNOであっても、部下がなぜそうしたいのか?その主張に至った背景などを聴けていない場合がありませんか? 私自身、身に覚えがあります。そんなことが続けば、主体的に提案をしてきた部下は提案すらしなくなっていきます。

相手の伝えてきたことの「背景」「その中にある想い」を1つ掘り下げて聴く訓練を続けていきたいものです。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。