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賃金設計講座(3): 賞与制度について④

2015年05月10日 カテゴリ:賃金制度

執筆者:岩下 広文

人事戦略研究所 コンサルタント

大学卒業後、国内事業会社において人事・総務等の実務に従事。その後、人事アウトソーシング会社、及び、外資系大手コンサルティングファーム(※監査法人系)にて人事コンサルティング業務に従事した後、現職。人事評価・賃金制度構築や退職金制度設計だけでなく、組織・人事面における幅広いテーマでのコンサルティング経験を有する。人事の実務経験を活かした運用性の高い制度設計に定評がある。

前回のブログでは、賞与制度を設計する際の1つ目の観点(項目)として「賞与算定方式の種類」について解説した。今回のブログでは、2つ目の観点である「評価間のメリハリ」について解説していくこととする。

■ 賞与算定における「評価間のメリハリ」とは?
賞与制度に関するブログの初回で既述したように、日本企業における賞与の位置づけというのは、往々にして「生活保障的」な部分と「業績配分的」な部分という二つの異なる性質を持っている。どちらの性質(意味合い)をどの程度/どのように重視するかについては、最終的には会社の報酬ポリシー次第ということにはなるが、ほとんどの企業では「業績配分的性質」を一定割合考慮した賞与制度設計を行っているはずである。
この「業績配分的性質」とは、主たる意味合いとしては「会社の業績によって賞与原資(賞与水準)をコントロールする」ということであり、その観点を賞与制度上で"仕組み"として落とし込むのであれば、会社業績連動の対象となる業績指標や業績対象期間、業績による格差などを設定することになる。(※これについては、3つ目の観点である「賞与原資算出ルール」のテーマで具体的な解説を行う予定である。)

他方、この「業績配分的性質」という部分を社員一人ひとりの観点から捉えるのであれば、それは会社業績に対する"社員各人の貢献度"を賞与算定に反映する、ということになる。外部環境要因を除けば、建前としては社員の能力や努力、その結果としての成果の集積が会社全体の業績につながっていくからである。(※もちろん、実際には、その過程において様々な要因が複雑に影響を及ぼすのであるが・・・)

従って、賞与の一般的な位置づけや性質を考慮すれば、社員の貢献度すなわち評価結果を賞与の算定に反映するということは、極めて自然な流れ(ルール)ということになる。事実、ほとんどの日本企業では、程度や手法はともかくとして、社員一人ひとりの評価結果を踏まえて賞与支給額に格差をつけている。なお、当然ではあるが、部署や事業所などの"組織単位"で業績を評価し、賞与に反映しているケースもあるが、これについてはどちらかと言えば上述した「会社業績」の観点に近い内容であるため、「賞与原資算出ルール」のテーマ内で触れる予定とする。


次回(以降)のブログでは、上記内容を踏まえた上で、個人の評価結果によるメリハリのつけ方(手法や程度)について、具体的な設計ポイントや留意点などを解説していきたいと思う。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。