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評価と教育をリンクさせる ④

2014年11月10日 カテゴリ:人事考課(人事評価)

執筆者:森谷 克也

人事戦略研究所 統括マネージャー

事業会社で営業職や販売管理職を経験した後、前職ではマーケティング・営業強化のコンサルティングに従事。現在は、5~10年先の内部環境・外部環境を想定し、企業の成長を下支えする「組織・人事戦略」の策定・運用が図れるよう、≪経営計画 - 人事システム - 人材育成 ≫を一体的にデザインする組織開発コンサルタントとして実績を積んでいる。また、カタチや理論に囚われない、中小企業の実態に即したコンサルティングを身上とし、現場重視で培った独自のソリューションも多く開発している。

評価者教育を兼ねた人事評価表づくり

人事評価制度を機能させるためのカギを握るのは評価者です。評価者のレベルが高ければ、どんな人事評価表でもうまくいきますし、逆に評価者のレベルが低ければ、人事評価表をいくら作り込んでも無駄だと言えるでしょう。そう考えると、人事評価制度を導入・変更する際には、評価者への教育が欠かせません。

評価者のレベル向上を考えるに当たり、まず教育すべきは「評価基準の理解」です。ただし、これが非常に難しいことで、作った基準を浸透させるには時間がかかります。では、どういう方法があるでしょうか?

それは、評価基準をつくる段階から、評価者に関わらせることです。実際に、様々な企業のご支援をしていると、人事評価項目自体に大きな差はありません。人事評価項目は、

  ① 経営理念や行動指針など、会社が大切にしていること
  ② 職種(営業、製造など)毎に必要なこと
  ③ 役割レベル(管理職、専門職など)毎に必要な事

といった観点で作っていきますが、仕事をする上で大切なことは、各社でそれほど変わるわけではありません。違いが出るのは、評価項目の"定義"と"評語"です。

【例】
 ・ 評価項目: 報連相
 ・ 評価定義: 報告・連絡・相談を的確に、タイムリーに行っていたか
 ・ 評価評語: D...報連相がなく、トラブルになることが多かった
          C...報連相はあるが、遅れることが多く、トラブルになることがあった
          B...業務に支障をきたさない程度には報連相を行っていた
          A...報連相を積極的に行い、業務を円滑に進めることができた
          S...報連相を的確に行い、トラブルを未然に防ぐことが多かった

これでも問題ない基準だと言えますが、実際に評価をしようとすると、「どの程度まで報連相を求めるか?」「一般社員と主任級では求めるレベルが違うんじゃないか?」「支障をきたさないレベルと、円滑に進めるレベルの違いは何か?」といった疑問が出てきます。そういった疑問について、経営者クラスと管理者クラスで話し合いながら、求めるべき基準を擦り合わせていくことが、評価基準を理解・浸透させるという作業です。

社員教育を進める際に、「共通言語をつくる」というステップを踏みますが、これはその典型だと言えるでしょう。上記【例】をベースにしながら、"定義"や"評語"について話し合い、自社オリジナルの人事評価表を作っていくことは、非常に有効な教育手段となります。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。