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成長戦略と雇用改革

2013年07月01日 カテゴリ:労務関連

執筆者:森中 謙介

人事戦略研究所 コンサルタント

大学院では会社法務・労働法務を中心とした法律学の研究に従事。新経営サービス入社後は、主に中堅・中小企業を対象とした人事評価・賃金制度構築のコンサルティングを行なう。労務管理の分野にも精通し、最近では「残業削減」をテーマにしたセミナーや雑誌記事の執筆「改正労基法への実務対応①~④(人事マネジメント誌)」など、精力的に活動している。

今回は少し趣向を変えて、最近の雇用制度改革の動きについて。政府の産業競争力会議では、解雇規制の緩和やホワイトカラーエグゼンプションなど、ハードなテーマについても議論が繰り返しなされています。
色々な思惑があり、両者とも根本的なところまでは踏み込まない結果となりそうですが、前者の解雇規制については、事前に金銭を支払うことで解雇を柔軟に行うことは否定するものの、実際に訴訟で解雇無効判決が出た場合の金銭解決のルールなどは引き続き議論をされているようですし、後者のホワイトカラーエグゼンプション制度については、裁量労働制の見直しという形で引き続き検討を続けていくと言われています。

今まで景気が悪かったときは(やりたい人たちは)言いたくても言えない、ある意味タブー視されていた分野にも、景気浮揚感の中で突っ込んだ議論がされるようになりました。
議論すること自体に否定的であったここ10年くらいを考えると、最近の雇用制度改革の動きは非常に速く、同テーマも議論が今後深まれば、遅かれ早かれ実現の方向で進んでいくことでしょう。
ただ、常に必要なのは改革ありきということではなく、日本の成長戦略にとって本質的に重要な雇用の仕組みとは何かを、時間をかけて検討することにあります。スピード感が大切とはいうものの、数ヶ月で方針を立ててしまうのがいいのかどうか?は疑問が残ります。
「グローバル」という言葉が流行ると、すぐに「諸外国並みにせよ」とか、安直な印象さえ受けます。

昨今の雇用制度改革の議論は非常に重要なテーマであるにも関わらず、各企業の印象は未だ薄いままです。
我々コンサルタントとしては、今ある仕組み・法規制の中で、個別企業が成長・発展していくために回避すべきリスク、取るべき対策について引き続き知恵を絞っていくことが求められていきます。

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※コラムは執筆者の個人的見解であり、人事戦略研究所の公式見解を示すものではありません。